特に嬉しかったコメントを紹介
今年の3月に7冊目の本を出版しました。「儲けの科学 The B2B Marketing」という本です。
お陰様で多くの人に読んでいただき、メールやSNSなどで本当に嬉しいコメントや書評をいただいています。そんな中でも特に嬉しかったコメントを紹介しましょう。
好きには勝てないと痛感しました。マーケティング部門のマネジメントをしていますが、メンバーに いつも「好奇心を持ちなさい」「探究心を磨きなさい」と言い続けてきました。市場や顧客や競合製品と向き合う時の姿勢に物足り無さを感じていたからです。
庭山さんの「儲けの科学」を読んで、好奇心の源は “ 好きな事 ” だと痛感しました。そして好きな人には勝てないと思いました。これからはマーケティングを好きになるようにアドバイスしようと思いました。
これは真理を突いていると思いました。例えば同じ本を読んだとしても、好きで夢中で読んだ人と、仕事で仕方なく読んだ人とでは、その本から学び取る事に雲泥の差があるでしょう。セミナーを受講した場合でも、上司に言われて参加し、ノートPCで内職をしながら聴いているのと、心から面白いと思って聴くのとでは学び取る内容は大きな差があるはずです。
私は、B2Bマーケティングの分野では海外に最も多くの友人・知人を持っている一人だと思います。それも「好き」が取り持つ縁なのです。自分が夢中で追いかけている事柄に、同じかそれ以上の情熱を持っている人はすぐに判るものです。逆に、情熱が無い人も判ってしまいます。「仕事でやっている」「仕方無くやっている」「やらされている」そういう姿勢の人が海外にネットワークを拡げることは不可能だと私は思っています。大きな会社に勤めていてその会社の看板で創ったネットワークは、会社を辞めればすぐに枯れていくものです。
そしてこれまでの人生で、「好きな人には敵いませんね」という言葉を何度言われたか判りません。
この本の中で一貫して述べられている「マーケティング・オーケストレーション」がいかに大切か、それを考えないで行うマーケティング活動がいかに部分最適になってコストを食い潰し、現場を疲弊させても成果を出せていない弊社の現状が理解出来ました。
成果を出せるのは目的に対して正しく全体最適されたプロジェクトだけです。逆に部分最適では予算を無駄に使い、現場のスタッフを疲弊させることはあっても成果をだす事はありません。結果としてマーケティング部門と営業部門の軋轢が深まってしまいます。営業は受注と相関の無い、あるいは低い動きを「無駄」と認識する力を持っています。その嗅覚でマーケティングとのやりとりを「金と時間の無駄」と考えています。
全体最適のマーケティング・オーケストレーションとは
この本ではその全体最適を1990年に創業した時に冠した社名である “ シンフォニー “ になぞらえてマーケティング・オーケストレーションとして説明しています。
この本は「How to」の本ではありません。How to本は私も何冊か書き、今、書店のマーケティングコーナーにある大半はHow to本でしょう。でも、今求められている書籍は「How」ではなく「What」であり「Why」だと思いました。
そのHowではない部分を感じ取ってくれたコメントは作者にとって本当に嬉しいものです。
ちなみに、シンフォニーマーケティングでは、マーティング・オーケストレーションを
“ ビジネスのアイデアを、市場が最も価値を感じる形で製品・サービス化し、あらゆるリソース・ナレッジ・データ・テクノロジーを組み合わせ、全体最適で調和させながら、顧客を創造し、維持・拡大する経営戦略 ”
と定義しています。
もし、自社のマーケティングが良いハーモニーを奏でていなければ、我々と一緒にマーケティングをチューニングしてみませんか?
受注に貢献できるのは全体最適のマーケティング・オーケストレーションだけなのですから。