B2Bマーケティングのグローバルスタンダードを体感できる2日間。IGC Harmonics 2025 Day2 報告

IGC Harmonics Column
B2Bマーケティングのグローバルスタンダードを体感できる2日間。IGC Harmonics 2025 Day2 報告

B2Bマーケティングのグローバルスタンダードを体感できるカンファレンスIGC Harmonics 2025が
7月15日、16日の2日間、ホテル椿山荘東京で開催されました。今回で3回目の開催となり、50社140名のB2Bエンタープライズ企業のマーケティングリーダーが参加し、特別な時間を共有することができました。
開催から、約1か月が経ち、たくさんのコメントやフィードバックを受け、改めて2日間について報告します。

DAY2:グローバルから学ぶ、成果を出すためのマーケティング

Keynote セッション
工業化されるB2Bマーケティングと人間的に進化するABM

Kerry Cunningham [6sense Head of Research & Thought Leadership]

米国・カリフォルニアに本社を置くABMプラットフォームのトップ企業、6sense社のKerry Cunningham を招聘。Kerry氏にとって初めての日本での講演となりました。
ABMのKeynoteセッションでは、ABMに取り組むべき理由を、北米のB2BマーケターがMQLにフォーカスすることによって経験してきた失敗の歴史を通して解説いただきました。さらには、これから本格的にABMに取り組む日本企業は、Leapfrog(一足飛び)で実施できる3つの原則が紹介されました。

【参加者の声】

  • ABMやBuying Groupにおける重要性を理解できた。単なる主張ではなく、現実に即した内容だった
  • 今はコンバージョンさせることを重要視しているが、コンバージョンしなかったデータの中にも重要なリードがいることに気付かされました
  • 営業との合意が基本となり、引き続きしっかりやっていきます

Kerry Cunningham 氏

Kerry Cunningham 氏

Knowledgeセッション
より良いICPの構築:賢い成長を実現するための営業とマーケティングのアラインメント

Steve Gershik  [28Marketing LLC]

25年以上の経験と実績、知見を持つB2Bマーケティングのエバンジェリストによる講演が今年も実現しました。Knowledgeセッションでは、ICPの実践的な活用について解説。グローバルB2Bマーケターとの会話で必須ワードと言うべきICP、しかしながら日本ではまだ活用している企業は多くありません。ICPというフレームワークを取り入れることで、マーケティングの成果がどう上がるのか、そして、それを日本企業がどのようなプロセスで進めればいいのか、分かりやすい解説がなされました。

【参加者の声】

  • より顧客中心、顧客視点を考える。より顧客価値を提供できるところ、収益性も考えて。先を見据えた視点を得られた
  • 単に概念的な説明に留まらず、実際にデータを使ってICPを構築、運用するための具体的なStepが示されており大変参考になりました
  • ICPをしっかり定義できれば、より効率的に活動できると思った

Steve Gershik 氏

Steve Gershik 氏

Knowledgeセッション
インテントデータとは何か?その活用方法について

Kerry Cunningham [6sense Head of Research & Thought Leadership]

Knowledgeセッションでは、北米のすべてのマーケターが活用していると言われるインテントデータについて解説があり、グローバルTOPベンダーからの正しいインテントデータの解説、さらにはなぜそれが必要なのか、活用方法の詳細について共有いただきました。

【参加者の声】

  • リードの限界とインデントデータの可能性について、具体的な事例を持って説明いただき、非常に参考になりました
  • 日本においてはすぐにインテントデータの活用は難しそうだと思ったが、将来活用するために、リードの情報を整えておくことが重要と気付いた

Kerry Cunningham 氏

Kerry Cunningham 氏

Keynote セッション
AIの活用で15年の遅れを取り戻す日本のB2Bマーケティング

Steve Gershik  [28Marketing LLC]

KeynoteセッションでのAIの活用について、当社の代表庭山から「日本企業は北米から15年遅れている」といつも言われていることに対してのアンサーセッションとなりました。AIをマーケティングに取り入れることで、15年を Leapfrog(一足飛び)することができる、私たち日本のマーケターは現在、岐路の決断を求められていることがAI導入の進め方とともに、共有されました。

【参加者の声】

  • AIを使えば、15年の遅れを取り戻せるというのは魅力的。経営層にも聞いて、ダイナミックに動かしたいと思った
  • “Opportunity Score”とGEOを持って帰ります
  • AI-nativeを前提にしてMarketingのプロセスも作り直さなければマズイという危機感を持つことができた

Steve Gershik 氏

Steve Gershik 氏

パネルディスカッション
Buying Group

Kerry Cunningham 氏、Steve Gershik 氏、庭山 一郎

日本企業がBuying Groupをどう定義し、成果をどう評価すべきかなど、実践的なB2Bトップマーケター同士の会話が繰り広げられました。

【参加者の声】

  • MQL→Buying Groupへ、Data Drivenの重要性。マーケティングは進化しており、そのスピードに適応する必要がある
  • Good-Bye MQLからBuying Groupへの考え方、それに伴うScoringについても全てがつながっていて、Digital Marketing全体について思いを巡らせることができました
  • 変化に適応していくことの重要性を再認識した。マーケティングに限らずAIの活用は加速させる必要があると感じた

左から 庭山 一郎、Kerry Cunningham 氏、Steve Gershik 氏

左から 庭山 一郎、Kerry Cunningham 氏、Steve Gershik 氏

Day2に参加頂いた方から特に多くのフィードバックを頂いたのは、北米のソートリーダである、KerryとSteveのセッションから得た、本質的なマーケティングの考え方についてです。
B2Bマーケティングを牽引する北米の現場でトップを走る多くのCMOと日々会話をする二人の深い知見は、私たちB2Bマーケターが企業の中で自分たちがどういう役割を持ち、どのような価値を生み出すことができるのかを深く考えさせられる2日間となりました。

【当社代表庭山より】

参加していただいた多くの方から本当に嬉しいコメントをいただきました。また米国からこのカンファレンスのためだけに来日してくれた二人からも最高のコメントをいただきました。
「米国や欧州でやっても最高クラスのB2Bマーケティングカンファレンスだ」
「プログラムも、参加者も会場も、すべてがエクセレントだ」
「このカンファレンスをスポンサー無しで単独開催できるなんて信じられない」
来年もやります。さらに素晴らしいカンファレンスにチャレンジします。出来るだけ早く日程を発表しますので、カレンダーを押さえておいてください。