IGC Harmonics 2024が無事終了しました
昨年、第1回を東京ステーションホテルで開催し、大成功した事をうけて、今年は恵比寿のウェスティンホテル東京に会場を移し、ひとまわり大きくして開催しました。エンタープライズB2Bの事業会社だけにフォーカスし、シンフォニーマーケティング単独主催での開催でした。
そもそも世界のB2Bマーケティングカンファレンスには主催団体によって4種類に大別されます。
- アナリストファーム主催(Forrester B2B Summitなど)
- パブリッシャー主催(B2BMX、IGNITEなど)
- 協会主催(DMAエコーなど)
- テックベンダー主催(ドリームフォース、オラクルオープンワールドなど)
この中でコンテンツのクオリティが高い【1.】と【2.】は有料が普通で、しかもかなり高額です。高額な参加費なのでコンテンツのレベルも高く、学びとネットワークの質で勝負しています。当然、登壇者も「売らんかな」のセールピッチは皆無で、さらにスポンサーへの参加者リストのシェアも限定的です。
日本のB2B企業がグローバルスタンダードなマーケティングを知るためには、こうしたカンファレンスにどんどん参加させるべきなのですが、米国や欧州で開催されるカンファレンスに参加するには、1週間以上の時間が必要で、旅費や宿泊費まで入れると一人あたり約100万円の費用が掛かります。残念ながらマーケティング人材にこれだけの投資をする企業は日本には未だ少ないのです。
「日本人が行けないなら、我々が持って来よう」 これがIGC Harmonicsの原点です。「グローバルスタンダードを体感する2日間」としているのはそのためです。
今年は日本を代表する大手企業約50社から昨年を上回る120人にご参加いただきました。米国から2人、英国から1名の世界のトップランナーを招聘しました。そして世界のトップランナーをはじめとした登壇者や参加者が活発に直接ネットワーキングしていました。このネットワークは参加者それぞれの財産になります。
Day1
社内で戦うB2Bマーケターが、失敗から導いた成果を共有しお互いに学び合う1日
Day1は【社内で戦うB2Bマーケターが、失敗から導いた成果を共有しお互いに学び合う1日】をテーマに、NTTコミュニケーションズ株式会社様、株式会社マクニカ様、ポリプラ・エボニック株式会社様から、経営者、マーケターたちが日々の奮闘の中で学んださまざまなキーポイントを、具体的な数値を交えてご講演いただきました。
そして、「製造業マーケターによるパネルディスカッション」。株式会社日立製作所様、パナソニック コネクト株式会社様、株式会社クラレ様といった、それぞれの業種で日本を代表する企業のマーケターたちと来場者様たちが、マーケターの市民権やマーケティングの成果や評価について、熱い議論を交わしました。
Day2
グローバルから学ぶ、成果を出すためのマーケティング
Day2では【グローバルから学ぶ、成果を出すためのマーケティング】をテーマに、日本での講演は初めてという海外からのスペシャリスト2名を含む計3名の論客によるグローバルセッションでした。主題は「成長のためのRevOps組織への変革」「ABMの今」「実践的なグローバルマーケティングの設計」について。注目は、“Buying Committee” “ICP” “AI” “Signal Based Marketing” など、海外のマーケターたちが気になるワードを織り込みながらの講演とQ&Aを行いました。
そして嬉しかったのは日本のB2B企業の進化です。
私は日経クロストレンドが主催するBtoBマーケティング大賞の審査委員長も務めていますが、この審査とIGC Harmonicsで表彰したIGC Awardの審査と合わせると100を超える応募の審査をさせていただいて、日本企業の急激な進化を実感しました。これをますます加速させ、未だ眠っている企業を叩き起こし、インフラ整備が終わってひと休みしている企業のお尻を叩くのも、こうしたカンファレンスの大きな役割だと再認識しました。
今の日本企業に不足しているのはマーケティングのナレッジ、そして情報、人的ネットワークです。
「目からウロコが何度落ちたか判らない程でした」
「悪いCMOは先ずWebのリニューアルから始める、という言葉にはノックダウンされました」
「時間を調整して参加して本当に良かった、こんなに学んだのは大学受験以来です」
「来年も必ずやってください、今度は上司を連れてきます」
「RevOpsのツールは未だ買うな、という壇上からのアドバイスにはギョッとしました」
そんな声をたくさんいただきました。だから、来年もやります。日程が決まりましたらアナウンスいたしますので、来年は是非ご検討ください。
マーケティングで日本を元気に!