アラインメントは今のB2B企業に必要不可欠
B2Bマーケティングで”より”成果を出すための1つの要素として、「アラインメント(Alignment:連携)」があげられます。
アラインメントとは、マーケティング部門やセールス部門だけでなく、研究開発や設計、生産技術などのものづくり部門までを含んだ連携を指します。デマンドセンターを立ち上げ、MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティング部門が絞り込んだ有望な見込み客)を創出するのみでは、十分な成果とは言えず、そこから、後工程のセールス部門が受注に繋がると初めて「売上」という成果に繋がります。多くの日本のB2B企業のセールスは、既存顧客に取引実績のある製品・サービスを買ってもらう「引き合い」を中心に売上を拡大させてきた、成功体験があるがゆえに、引き合い対応以外の方法で売上をつくる方法を知りません。
また、前工程のものづくり部門のマーケティング理解も大事な要素です。新しい製品・サービスをつくる際には、ターゲットを決めて進めます。製品・サービスをリリースした後にどのように、見込み客が認知し、売上につながるかまで知らないことが往々にしてあります。
マーケティング偏差値UPで課題解決の糸口を
このようなバラバラな状態から、アラインメントした状態にするためには、マーケティング部門・セールス部門・ものづくり部門のマーケティング偏差値を向上させることが必要不可欠です。具体的には、B2Bマーケティングを体系的に学び、マーケティングという共通言語を使ってコミュニケーションできるような状態にすることです。そのための学習法としては、インプットのみでは足らず、インプットした内容をアウトプットし、そのアウトプットを基にマーケティング部門・セールス部門・ものづくり部門で議論する、ということまで実施する必要があります。マーケティング偏差値が向上すると、日本の大手B2B企業における、「新規事業が立ち上がらない」「肝いりの新製品が売れない」「中期経営計画で掲げた新市場の開拓が進まない」といった課題の解決になります。また、MQLの質と量の向上やSAL(Sales Accepted Lead:マーケティング部門から供給されたMQLのうち、セールスが受け入れた案件)率の向上が期待できる効果としてあげられるため、マーケティング部門のみならず、セールス部門・ものづくり部門のマーケティング偏差値向上に取り組んでみるのはいかがでしょうか。