営業との共同作業によるアカウントプランニング
ABM (Account Based Marketing) で成果をあげている外資系企業では、営業部門がアカウントプランを作成するタイミングで、まずプランニングワークショップを開催します。この際にマーケティング部門とともに、マーケティングプランを盛り込んだアカウントプランを作成していきます。
共同で作成をすることで今期のビジネス目標を達成したい短期視点の営業と、中長期視点で顧客からのビジネス(LTV:Life Time Value)の最大化を目指したいマーケティングの両方が網羅されます。さらに、営業とマーケティングが同じ目標と施策を共有することもできます。
この共同作業から生まれた、密なコミュニケーションとディスカッションこそが、ABMをOne Teamの活動として円滑に進めていくうえで、非常に重要なポイントとなっていくのです。
ABM成功のカギはマーケティングと営業の意思の疎通
マーケティングと営業で共同作成したアカウントプランは、理想的なABMの運用プランでもあります。お客様それぞれの課題解決に向けてカスタマイズされた、施策やコンテンツ制作の前提条件となるからです。
具体的には、マーケティングと営業の役割分担、施策の進捗状況やビジネスの達成度などを共有しながら、四半期単位でPDCAを回していきます。また、両担当者がABMを実践するチームとしてビジネスレビューにも参加することで、顧客満足度の向上と成果達成の確率を高めることも期待できます。
短期視点の行動になりがちな営業を補完し、LTVの最大化のために中長期視点で施策全体をリードすることで、次のビジネスの種まきも促進する。このような一連の役割がABMを実行するマーケティングには求められます。
外資系企業においてマーケティングと営業の徹底的な意思の疎通は、ABMの重要な成功要因となっているのです。