多くの企業は「視点」に力を入れ過ぎている
シンフォニーマーケティングが大切にしている考え方の一つに、「視点」と「視座」というものがあります。
「視点」は何を見ているか、「視座」はどこから見ているか、ということです。
製品やサービス、またその価値は多面体で見る必要があるため、企業と顧客、同じものを見ていても(視点)、それぞれがどこから見ているか(視座)によって、見え方、景色も違えば、感じ方、受け取り方も違います。
実はこの考え方は、日々のマーケティング活動、例えば営業資料づくりやコンテンツ制作についても、とても重要なことなのです。
多くの企業の資料やWebコンテンツを見ていると、「視点」だけで作られているものが実にたくさんあると感じています。典型的な例としては「こんな製品ですよ」「こんなに素晴らしいですよ」「こんな優れた機能がありますよ」という、企業側のメッセージが一方的に書かれたコンテンツです。
残念なのは、これらのアウトプットには「これは誰にとって便利なのか、うれしいのか」という「視座」がほとんど書かれていないことです。
理由としては、開発や営業の担当者が社内や競合他社のことを意識して、難しく、複雑に表現しようとしていることが考えられます。しかしこれらは、買う側、使う側にとって全く響いていません。
そのため「視点」だけでなく、どの「視座」から見たとき、どう見えるかも合わせて考える必要があるのです。そのためにも日頃から、「視点」と「視座」を意識、整理して、理解されることをお勧めします。