「グローバルマーケティングを強化したい」を紐解く
製造業を中心に、日本国内向けのB2Bマーケティングで一定のプロセスを理解し、ノウハウが溜まってきたお客様から、「次はグローバルマーケティングを強化したいので支援して欲しい。」というご相談をいただくことがあります。
国内市場にはもう伸びしろが少ないと考えている企業が、グローバル市場を強化したいという気持ちは理解できますが、海外でのマーケティングを実行するためには、国内よりもさらに明確な与件を定義しなければ、マーケティング戦略とその具体的な施策やツール、データなどの手段を選定することができません。これは、各地域や分野で提供されるソリューションの選択肢が多く、また国内市場とは異なる方法で実施しなければならないからです。
そして何より、各国ごとの営業体制やリソースなどによってどのように売上を作るのか?マーケティングに求める具体的な成果は何か?など、受注に繋げるために「マーケティングは何を行い」「営業とどのように連携するのか?」を定義することが必要なのです。
優先順位を決めて費用対効果の高い投資の意思決定を
与件というのは、「誰に」「何を」「どうやって」「どのくらい」買っていただくのか、を明確にする事を言います。
グローバル市場向けに限らず、マーケティングを始める際は、必ず明確にしなればならない3つのポイントがあげられます。
1.STP戦略の策定
特に重要なのはターゲットの明確化です。海外にいるターゲットぺルソナをより明確化することが求められます。
2.マーケティング&セールスの現状分析
マーケティングを実施したい候補の国に対して、マーケティングや営業の現状を戦略・組織・システムの観点から確認し、現状のデマンドセンターの状態を分析します。
3.マーケティングを実施する国の優先順位付けと実行プランの策定
マーケティングプランはターゲットとなる国ごとに必要です。英語圏であれば、コンテンツは流用できるかもしれせんが、リードジェネレーションの方法や使えるソリューションが国別、ターゲット別に変わります。また、現地法人があるのか?動ける営業はいるのか?など、各国の営業環境も優先順位付けの大きな要素となります。
何よりも重要なのは、予算確保
グローバルマーケティングを始める場合、選定した国のターゲット市場の個人情報(リード)を保有していないケースが多く、リードジェネレーションから始める必要があります。つまり、予算を確保できるかどうか?ということがとても重要なポイントになります。 さらにターゲット市場によっては、ローカルソリューションの活用が必須となりますので、プランニングの際は、各国で何をやったらいくらかかるのか?を把握できないと、中途半端なマーケティング施策を行うことになり、結局無駄な投資を行うことに繋がりかねません。
まずは、予算も含めた与件整理を行った上で、優先順位を決めて、マーケティングを実施することが成功の鍵となります。