製造業のインサイドセールスで成果を出すためには
前編では、なぜ製造業のインサイドセールスが成果につながらないのか、その要因を解説しました。
[前編コラム:製造業に最適なインサイドセールス活用法(前編)]
後編となる本コラムでは、その要因について解決案を紹介していきます。
前提として、製造業がインサイドセールスで成果を上げるためには、マーケティング部門と営業部門が連携を強化して、全体設計を行う必要があります。それを踏まえて以下に紹介する3つのポイントを参考に、見直してみてはいかがでしょうか。
1. コミュニケーションの内容
コール要員のトークに注意が必要です。顧客の担当者は、「世界最速」「業界最軽量」などの製造業にありがちなスペック中心の、プロダクトアウト的営業トークを毎日聞かされて、うんざりしています。必要なのは、顧客にとってメリットのあるマーケットイン的な内容なのです。
2. コール要員
どのような適性のコール要員をこの部署にアサインしたらよいのでしょうか?
製造業のインサイドセールスは、ITやSaaSで提供される製品とは違い、より深い専門性が求められます。そのため、用意したスクリプトやFAQに沿って話が終わることは、まずありません。顧客の質問に回答するだけではなく、その場の状況に合わせたトークテクニックもコール要員には必要となります。
3. 組織
成果を出すためには、インサイドセールス部署の配置をマーケティング部門、できればデマンドセンターの配下に置くことを推奨します。デマンドセンターが案件を作り出す工場なら、インサイドセールスは最終の出荷前検査にあたる重要な工程なのです。
インサイドセールスの構築や内製化は一筋縄ではいかないものです。準備期間を十分確保したうえで、時には他社の事例や外部の意見なども取り入れながら構築を進めていくのが、成功への近道になります。