失敗しない、デマンドセンターの創り方

戦略 デマンドジェネレーション
失敗しない、デマンドセンターの創り方

日本のB2B製造業がマーケティングで成果を出すためには

日本企業の唯一の弱点は、マーケティング、それも売上に直結する「案件を創出するマーケティング」だと言われています。
特に海外売上比率が高く、グローバル市場を中心に戦っている製造業にとって、マーケティグを強化しない選択肢はありません。しかし、長い間お得意様からの引き合いにより成長を続けてきた日本企業には、マーケティングという概念がそもそもありませんでした。
そのような背景から変化の激しい環境下で、「引き合い依存からの脱却」を求めて、マーケティングを強化したい企業がこのところ増えています。

ではマーケティングの何を強化すればよいのでしょうか?
B2B企業が取り組むべきマーケティングの1つに、デマンドジェネレーション(Demand Generation)があります。
デマンドジェネレーションとは「営業機会の創出」という意味をもち、1990年代から2000年代初頭に米国で使われるようになったB2Bマーケティングの用語です。

成功するために必要な3Sと6つのステップ

製造業が成功するためのデマンドジェネレーションをはじめるには、最初に考えるべきことがあります。それは「3S」です。
3Sとはイゴール・アンゾフ博士が提唱した企業経営の要諦で、まず戦略(Strategy)を構築し、次に成功に必要な組織(Structure)を要件定義して、最後に実現のためのシステム(Systems)を選定すべきだと説いています。この3つの検討項目の頭文字「S」をとって「3S」です。

デマンドジェネレーションをはじめるときにも、この「3S」からはじめ、成功するための6つのステップで進めていきます。最初の3つのステップは3Sとなるので、

1. 戦略:マーケティング戦略の立案
2. 組織:体制、運用方法の策定
3. システム:マーケティングオートメーションの選定

アンゾフの3S 戦略(Strategy) 組織(Structure) システム(System)

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この「3S」が決まったら、残りの3つのステップは次の通りです。

4. デマンドセンターの立ち上げ
5. デマンドセンターの運用スタート
6. 評価と定期的なアセスメント


そして絶対に忘れてはいけない、このデマンドジェネレーションを成功させるためのカギは、「部分最適」にならないように『全体最適』でのマーケティングを実行することなのです。